好き放題
書き放題
とにかく喋ります
いつ消えるかもわからないブログ
「×、こんなに急いで来てくれたのか」
「ち、違うし!さっさと退院するんでしょ!?入院してる間に来とかないと後で煩いと思っただけだし!」
「はは、そうかぁ」
「本当だし!」
そうだなぁと笑う父は、心配したわけじゃないって言ってんのに嬉しそうで余計にあたしをいらいらさせた。
でも父の顔のしわはあんなに深かったかと思うとどきりとした。
「×、なんかうまいもん食いたいなぁ」
「は?買ってこいってこと?」
「いや、いい、いい。そこにいてくれ」
「わけわかんない」
「あー…お前の手料理、また食べたかったなぁ」
――――――――――――――
そんな女子高校生とお父さんのお話。
遺言は叶えてあげないといけないんだよ。
母に、「なにか音楽聞かせてあげたら」と言われたのです。
私はしませんでした。
恥ずかしかったのです。嫌いだったのです。嫌がりました。
私はほとんど病院に行きませんでした。
怖かったのです。嫌いだったのです。嫌がりました。
私は手を握りませんでした。
嫌だったのです。嫌いだったのです。嫌がりました。
次の日でした。
次の日だったのです。
祖母は人前では泣きませんでした。
今会えるなら
あなたのせいでお正月できなかったよどうしてくれるの
と言った後に、
ごめんなさいと言います。
きっと必ず言います。
ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいありがとう、
ありがとう。
ごめんなさい。
どうかこれを読んでくださっているあなたは
後悔のない道を歩んでください
悔いのない生き方を、方法を、感情を、気持ちを、言葉を、動作を、振る舞いを、
どうか選んでください。