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お久しぶりです。
私ですら一年以上?見に来ていなかったのに今でも定期的に訪問してくださってる方がいらっしゃってびっくり…そして嬉しく思います……!ありがとうございます!
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それは壊れてしまったんだ。

それは確か、彼女の長い黒髪を留めていたと思う。

可愛らしい花柄は、もう片側にしか描かれていなくて。

「それは壊れてしまったんだ」

彼女はそう言って
長い黒髪を切った。
水の中はどこまでも自由だけれど
とてもとても苦しいだろう。
一学年下になりますが編入生が5人入ってきました。
私のクラスを2つに分けて行われる講義が1つあるのですが、
私のいる方のコマにその5人が入ることになりました。

最初はお互い緊張していたのですが、(私の場合5人とも本当に可愛くて綺麗でお洒落な感じの人たちだったので恐れ多くて緊張していましたが!)緊張しながらもよく声をかけてきてくれたので今では普通にお話しすることができます。
もう本当にかわいい方ばかりですごく悶えます。悶えます。

その講義の中で「私の音楽史」というものを発表する機会があったのですが、一人一曲人生の中で最も印象に残っている曲を楽器は問わないので演奏するというものでした。
私は先生の「この課題に対してどれくらい本気で臨んでほしいか」という話を聞いて、話す覚悟を決めました。

演奏したのは「たすけてドラえもん」でした。
耳コピしました。
そこでこれまでの私の人生と音楽
そして最も辛かった大学1年生の冬の話もしました。
3年前の話は今まで緩和ケアで音楽療法をしているUさんという方一人にしかしたことがなかったので手も声も震えました。
家族にもしたことはありません。言葉にしてしまうと現実だったとはっきり自覚してしまうことがわかっていたのでとても怖かったことと、自分の醜さを認めたくなかったことから口にすることが出来なかったのだと思います。まあそんなものは後付けの言い訳で、いかにもな言葉を並べただけのものにすぎないことくらいはわかっています…が許してください。

話し終えてからこの曲をピアノで弾き語りしました。本当に尊敬しておりますのでその念も込めまして。
すると私は自分で泣くかなーと思ってタオルを装備していったのですが私は泣かずに聞いてくれていた人たちがずびずび鼻をすする音をさせながら泣いてくれました。
驚きましたが…その、こういうのも何ですが、嬉しかったです。
話して良かったな、この曲にして良かったなと思いました。

一気に雰囲気を暗くしてしまった私にも皆は「おまええええ」と涙で顔ぐしゃぐしゃにしてどついて笑ってくれたのですごく気が楽になりました。
皆も話すの勇気いっただろうな、という話を聞かせてくれました。
演奏も皆が選んだ曲もどれも本当に素敵でした。

編入生ちゃん達との距離も近くなったと…私は思ってますよ!?

先生のくれた言葉も嬉しかったです。

あ、この講義頑張れそうだなと思いました。
フランス語の授業を取っているのですが、それが先生と授業はとても好きなんですがいかんせん騒がしくて、しかも後ろから2列目に座っている私の目の前の集団が一番うるさくてしょっちゅう後ろ向いて喋ってるんです。
だから、「ああきっと時々目が合う先生は私も仲間だと思ってるんだろうな」と思っていました。


けれどある日周りがあまりに騒がしかったことといつも先生が来ると機内モードにして鞄に滑り込ませていたスマホを先生に気付かずにいじっていたために出席確認に呼応することができなかった時があって、
「うわあああやってしまった…すまほいじってた…」
と申し訳なさでいっぱいになりつつ授業後に
「すみません先生片原います。」
と言いにいくと
「ああ大丈夫、片原さん見えてたよ。」
と言ってくれて、「あれ、この先生違うかも」と思いました。
なにが違うの?という感じですし誰と比べているのかもわかりませんがそう思いました。

その時からなんとなく、「この先生は見ていてくれている先生かもしれない」と思うようになりました。

少し長いですまだ続きます。


それからまた何回か授業を重ねていき、ある日の授業で突然先生がこんな話をしました。

・自分の授業をとった人は、名前は忘れても顔は覚えている。
(名前は忘れても、という辺り現実味があって信憑性がありそうだなと思いました
それから「100人とっていれば97人は覚えている!」としっかり笑いもとっていきました。)

・道ですれ違ったら挨拶してほしい
(常識ですね。でも私の場合私のことわからないだろうなって思うのでガン見して目が合ったら挨拶するというスタイルを今までとってきていたので、まだ会ったことはないけれどもし先生に会ったら声かけてみよう!と思いました。)

・あまりに聞いてくれない人たちがいるから教師をやめようとすら思った。
(この時もざわざわしていました。)

・けれどたとえ後ろの席に座っていたとしても、懸命に集団の隙間から顔をのぞかせて真剣に聞いてくれている子がいるので、自分はまだやめられないと思った。
(この時はっきりと「この先生は見てくれる人だ」と確信しました。「もしかしたら私のことも見てくれているのかも」と安心しました。)


それからまた数回後の授業でノートに書いた回答を先生が見て回っていたのですが、私の差し出したノートをちらりと見た後「ああ、あなたか、あなたは大丈夫。」と言われ独特な字体でTrés bienと書いてくれました。
「あ、私のこと授業中も認識してくれているんだ」
と思いました。98人の内にはいっているのかも、と。



聴講という形で一緒にとってくれているSちゃんが教育実習から帰ってきたので一緒にうけた後(Sちゃんもよくほめられます。聴講と聞いて先生の表情が一瞬固まった後すごく嬉しそうに笑ったあの顔は忘れないと思います。)
2人で窓に張り付いて外を眺めていると後ろから「片原さん」と呼び掛けられました。

反射的に「はい」と応えて振り向くと片手に教科書を抱え片手を教卓についた先生と、前1列目に座ったまま先生と話していたらしい生徒3人組がこちらを見ていました。

な、何事?!と思う間もなく先生が言葉を続けました。
「今度から前に来なさい。あなたは本当に良く聞いてる。良くできているし。勿体ない。前に来なさい。Sさんも一緒に。ね。」
突然の言葉にうろたえていると先生はその3人組に「本当に良く聞いてくれてるんだよ。こう、顔をのぞかせてね、すごく聞いてくれるから僕も授業できるんだよ。ありがたいし嬉しいんだ。」と話した後またこちらを向いて「頑張ってね」と笑って去っていきました。

その間「えっう、えっ、あっ、はいっ、あ、えっ」しか言えなかった私ですがSちゃんを見ると同じようにぽかんとしていて、私の視線に気づくと拍手をし始めました(混乱)
3人組も笑っていたしものすごく恥ずかしくてでも嬉しくてめちゃくちゃ赤面しました。
嬉しかったです。

今まで、「前に座っているから真面目で後ろに座っているから不真面目」というような判断をする先生方をたくさん見てきました。
授業態度だけは他の誰にも負けない自信があるのですが、きっと先生方からは見えていないんだろうなあと思っていました。
けれど「後ろに人がいる」という恐怖には打ち勝てなくて今までずっと後ろに座ってきましたが、見てくれている先生もいるんだと今回初めて知り、本当に本当に嬉しいです。
泣きます。

これからの授業も、どころか人生も、頑張っていけそうです。
頑張れます。
ありがとうございます。

…前の席に行くかは考えておきます!!!!!
あとちょっとおこがましいというかあれな考えなのですがもしかしたらあの時の話に出てきた顔をのぞかせて聞く生徒というのは私のことだったりなんだったりするのかなとかそんないえはいなんでもないです。
けれど一員にしてくれてはいたのかもしれないなと思いました。
…嬉しい。
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